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官能小説もどき

フルタイムで働きながら官能小説家としてデビューも狙っているかみやなぎです。ひとまずの目標は毎日更新です。

「初めては先生と」6

トオルの母親はトオルが小学6年生のときに他界した。もともと心臓が弱く、亡くなる1年前からは入退院を繰り返していたので、子供ながらに覚悟ができていたのだろうか。母親が息を引き取った時も葬儀の席でもトオルは涙を見せなかった。父親の和明はしばらくはぼんやりとしていたが、それでも仕事を続け男手1人でトオルを育てていた。
 千恵が初めて家に来た日のことを、トオルははっきりと覚えている。高校の入学式の日だった。その晩は和明の会社の近くのレストランで食事する約束だった。先に席について待っていると、和明が女性を連れてやってきた。綺麗な人だった。

 (親父もまだ男だったんだ・・・それにしても、えらく綺麗な人を見つけたもんだ)

 千恵は和明の会社で働く派遣社員で、和明より一回り年下だった。結婚を前提に付き合っている。トオルさえ許してくれれば、すぐにでも籍をいれたいと和明は言っていた。トオルはもう高校生だ。親の再婚に口出しする理由はなく、トオルと和明、それに知恵の3人の生活が始まった。


 (・・・いや、俺だけが悪いんじゃない・・・親父だって・・・千恵さんだって・・・)

 
  シャワーを止め、ぼんやりとそんなことを考えながら体を拭き、何度同じ事を考えるんだろうかと一人可笑しくなってきた。

 (今はとにかく大学合格だ・・・そうすれば家を出られる。俺がいなくなれば、きっと親父と千恵さんはうまくいくんだ・・・)

 風呂からあがると、居間のほうから話し声が聞こえてきた。千恵と和明の声だ。月に何度か千恵は家に帰ってくる。でも以前のように3人で暮らそうとはしない。できないのだろう。それはトオルにとっても同じ気持ちだった。

 何を話しているかはわからないが、2人の話し声を聞くと胸が苦しくなる。

 (・・・真理子先生が来るのは来週か・・・)

 さっき別れたばかりの家庭教師にもう会いたくなるのはナゼだろうか?と考えながら、トオルは自分の部屋に戻っていった。

 


  
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やはり最初の構想とは全く違う方向に行ってしまってます・・・
でも筆の赴くままにお話を進めてみようと考えています。

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「初めては先生と」7

日付が変わる頃、真理子もシャワーを浴びていた。

 車の中で和明はそれ以上求めることはなく、グッタリしている真理子の着衣を直し、下着を履かせた。その時にスカートが愛液で濡れていることに気づき、電車には乗れないだろうということで真理子が一人暮らしをしているハイツまで送ってくれたのだ。


  部屋まで上がられたらどうしようかと不安になっていたが、意外にも和明は車から降りずに真理子を帰してくれたのだ。

 「・・・今日は、先生のいつもとは違う顔が見れて、良かったです。」

 真理子は黙ってうつむくことしかできなかった。望んでいない行為で激しくいってしまい、スカートまで汚してしまったのだ。
 和明は真理子の肩を引き寄せ、その細く震える肩を抱きしめた。耳元で囁く。

 「・・・強引なことして、すいません・・・」といって、真理子のおでこに軽くキスをした。

 「これからもトオルのこと、よろしくお願いしますね。あいつ、先生がいないとダメなんですよ。」

 顔をあげると、少し悲しそうな表情をした和明がいた。
 
 ああ、やっぱり似ている・・・

 無理やりに辱めをうけた相手なのになぜかその胸に顔をうずめたくなった。


 
 今日は2人の男性に舐められてしまったのね・・・シャワーを止め、陰毛に覆われた恥部を眺めた。割れ目はまだ和明の指を欲しているかのように入り口を大きく開けていた。

 意外に濃いって言われたけど、多いのかしら・・・

 黒々とした茂みを掻き分け、2人に吸われた陰核をさすった。

 (あ・・・ん!)

 触れただけで膣の奥がきゅっと締まる。さっきいったばかりなのに、アソコの穴は和明の指だけでは満足していないようだ。まだ、余韻がくすぶっていた。

 (あ、やだ・・・まだ、感じちゃう・・・)

 クリトリスを弄った指はだんだん下に降りていき、くぱぁと開いた穴の中に入っていった。1本、2本・・・でも・・・足りない気がする。浴室で粘着質な音が響くが、指の動きは止まらない。

 (・・・あ、どうして?さっきいったのに・・・)

 指は激しく膣をかき混ぜ、奥から白濁した粘液を掻き出しているが、和明が真理子に与えた快感には遠く及ばない。真理子は空いている手でそっと乳首をつまんだ。

 「あん!・・・あ・・・」

 乳首への刺激がそのまま子宮に届くようだった。きゅっとつまむと子宮がぎゅっとなり膣が指を締め付ける。和明は胸には触らなかった。もしあの指で胸を愛撫され、乳首を弄られたら・・・指ではなくて、膣へは本来入れるモノを入れていたら・・・

 (あ・・・や・・・そんなこと・・・あ・・・)

 太ももに置かれた手。クリトリスを吸う柔らかい唇、溢れた蜜を舐める熱い舌、太くて硬い指・・・そして優しいキス・・・

 (・・・もっと・・・あ、奥まで・・・届くの・・・欲しい・・・ああ!!)


 真理子は浴室の床にシャワーのお湯のような愛液を垂らしながら、今日2回めの絶頂に自分で登りつめていった。



  
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「初めては先生と」8

トオルは夢を見ていた。「あのこと」から何度と無く見ている夢だ。

 揺れるベッド。酔っている千恵。熱い吐息。

 夢なのに千恵の息が酒臭かったのまで再現される。

 「あの人」のことで泣く千恵。

 千恵の手が下腹部に触れる。
 
 自分の意思とは関係なく反応する。

 (ダメだ・・・千恵さん・・・)

 抵抗しようとするが、身体が動かない。

 硬くなったモノを熱く柔らかい舌が這う。

 衝動が近づいてくる。

 千恵を離さなければと思うのに、力がはいらない。

 誰かが階段を上がってくる足音がする。

 「千恵さん、ダメだ!」


 
 いつも自分の声で目が覚める・・・

 グッショリとシーツが冷たくなるほど汗をかいていた。

 (・・・ああ・・・最近見てなかったのに・・・今日、千恵さんに会ったからだな・・・)

 
 トオルのペニスははちきれんばかりに大きくなっていた。

 「はあ~、まったくお前は俺の意思を無視するよなあ・・・」

 スエットの上からでもわかる膨らみを指でつつく。

 そのとたん、千恵の汚れた顔を思い出した。

 初めて会った時と変わらない綺麗な顔に、髪に、トオルの分身が飛んでいくシーンだ。


 (ダメだ、ダメだ!)

 ブルブルと頭を振って、考えないようにする。

 (まいったな・・・また、寝られなくなるんじゃないか?)

 試験に落ちたのも、春ごろの成績不振もこの夢で睡眠不足になったからだ。今の時期に眠れなくなるのはマズイ。

そのとき、真理子先生への次の「お願い」が思い浮かんだ。
言えばおそらく躊躇されるだろう。それでも今日のクンニよりはよっぽどやりやすいはずだ。

 (・・・親父は・・・多分許してくれる・・・かな?)

 あのことがあってからは父親の和明はトオルと距離をとっている。それが親としてどうなのかはわからないが、きっと和明もどうしていいのかわからないのだろう。

 (理由を言えば、わかってくれるだろう)

 濡れた服を着替え、ベッドに入った。真理子先生には迷惑をかけていると思うが今のトオルには彼女を必要としていた。

 最初の「お願い」は冗談だった。まさか本当にキスさせてくれるとは思っていなかった。

しかし、真理子先生の震える唇に触れたとき、なぜかふっと緊張の糸が緩んだような気がした。暖かく、柔らかい感触が硬くなった心を解きほぐしてくれたようだった。

 (・・・来週まで、長いな・・・)

 普通サイズのベッドなのになぜか広く感じながら、もう1度トオルは眠るために目と閉じた。
 


  
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最近少しずつランキングが上がってきてとても嬉しいです。
みなさんの応援のおかげです。
ありがとうございます。
今は10位以内を目標としています。
おもしろい!と思われたらポチっと押していただけると
嬉しいです。

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「初めては先生と」9

千恵はこの数ヶ月でめっきり老けてしまった和明の横顔を眺めていた。腕枕をそっとはずし、和明の肩に唇を寄せた。

 「・・・ん、千恵、まだ起きてたの?」

 和明が目を覚まして、そっと千恵の髪をなでてくれた。

 「・・・うん。・・・和明さんの顔・・・見たくって・・」

 ううーん、と伸びをしながら、千恵のほうを向く。
 
 「・・・それなら、帰ってくればいいのに。あのことは気にしてないよ・・・
私も悪かったことだし・・・」

 何度も話し合ってきたことだ。小さく顔を振り。千恵は帰らない意思を示した。

 「・・・そうか・・・でも、私は千恵が帰ってくるのを待っているよ・・・」

 軽くキスをして、和明は眠りに落ちていった。

 千恵はそっと和明の下腹部に手をやる。そこは暖かく柔らかかった。

 (・・・今日もダメだった・・・)

 
 事の発端は和明が寝言で無くなった妻の名前を言ったことだった。寝言は本人の心の中の叫びではない、そんなことはわかっていた。でも、責めてしまった。忘れられるはずがない。愛していたひとなのだから。頭ではわかっていたけど、心は泣いてしまった。
  
 言葉に出してしまったことで、和明は知恵を抱けなくなってしまった。

 そして「あのこと」があった。あのせいでトオルは受験に失敗し、和明とはますます離れてしまった。

 なんて愚かなことをしてしまったのか・・・

 何度も話し合って、和明は知恵を抱こうとしたがやはり最後まではいけなかった。いや、和明の口や指では何度も絶頂に導かれるのだが、和明自身のモノではできなかった。

 月に2,3度こうして和明と会って、一緒に寝るのが唯一の夫婦関係を確かめる術になっていた。
 和明はトオルが大学に合格して家を出たら、また一緒に暮らそうと言う。そんなことできるだろうか。千恵の心は前の妻とトオルや和明に対する罪悪感で埋められているのだから・・・



 火曜の朝、大学に行く前の真理子にトオルからメールがきた。新しい「お願い」のメールだ。


 おはようございます。真理子先生。無事に金曜の模試も終わり、なかなかの好成績をおさめる事ができました。今日の家庭教師としてのお仕事が終わったら俺の家に泊まってください。これが「お願い」です。だからお泊りセット持ってきてね。


 ・・・やはりこうなってしまうのだ。メールを見ながら3分は固まっていた真理子は諦めとも後悔ともつかないため息をつきながら、旅行鞄に着替えを詰めたのだった。

 

  
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なかなか上位は難しいですね。
でも面白いと思われるような作品目指します!

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「初めては先生と」10

「先生を泊めたい?どうして?」

 二人で朝食を食べている時に、真理子先生を泊めたいといったときの和明の第一声だ。

 「あ、やっぱり終わるのが遅くなったら先生も帰るの大変じゃん。教えてもらう日の晩だけだよ。」

 険しい顔をしている父親の顔を見て、トオルはこれは無理目のお願いだったか、と少し後悔した。


 「・・・先生はなんて言ってるんだ・・・」

 (あれ?いい感触?)

 「今日、メールしたら、わかった、って返事くれたよ。」

 コーヒーをすすりながら、なにか考えているようだった和明だがため息をつきながらこう言った。

 「・・・先生が泊まってトオルの勉強をみてくれるっていうのなら、仕方が無いな・・・」

 「やったー、サンキュー親父!」

 ほっと胸を撫で下ろしたトオルだが、和明は

 「先生には一階の香織の部屋を使ってもらいなさい。しばらく掃除していないから、トオル、お前がちゃんと使えるようにしておきなさい。」

と付け足した。

 (・・・え?母さんの部屋じゃないか?)

 「え?いや、二階にも使っていない寝室あるだろ?あっち使えばいいじゃん」

 「あの部屋にはまだ千恵の荷物が残っているからダメだ。香織の部屋ならベッドはあるし、荷物も少ない。」

 香織の部屋と呼んでいるだけで、実際は母親の荷物は置いていなかった。数冊のアルバムとオーディオがあるぐらいだ。真理子先生がその部屋で寝ることに少し抵抗を感じたが、ここで父親に意見するとお泊り事態を反対されそうな気がしてきた。

 「・・・わかったよ。掃除しといたらいいんだな・・・」

 「そうだ、ちゃんとやっとけよ。私は仕事に行ってくる。」

 そいうと和明は飲みかけのコーヒーをおいて部屋を出て行った。

 (・・・母さんの部屋か・・・しばらく入ってもいないな。)

 
 トオルの隣の部屋が母と父の寝室だった。トオルに二階の部屋が与えてから、夜心配だという香織のために寝室にしたんだ、と後から父親に聞かされた。でも、香織の病状が思わしくなく、階段の上り下りがつらくなってきたため、一階に寝室が移された。でも、その部屋で母が寝ている日は少なかった。その時から入退院を繰り返していたからだ。

 部屋のドアを開けると、中にはシングルベッドとソファ、本棚がある殺風景な景色が目に入った。退院した母はこの部屋で寝起きをしていた。学校から帰ったトオルはまずこの部屋に入り、その日の出来事を母に話すのが日課だった。その頃はもう身体を起こすのが精一杯だった母は日中の時間を写真整理に費やした。本棚にはそのときのアルバムが数冊あった。

 (よく、ここで一緒にアルバムを見たなあ・・・)

 しかしトオルは母がいなくなってからは、アルバムを見ていない。本棚には薄っすらと埃が積もっていた。

 (・・・ん?アルバムの前のところだけ、埃が積もっていないな)

 トオルは一人この部屋でアルバムを眺める父親の姿を思い浮かべ、そして千恵のことを考えて胸が苦しくなった。アルバムにはいつまでの母が写っていただろうか?手にとって中を確かめたい衝動にかられたが、ぐっと我慢した。今、アルバムを見てしまうと、掃除ができなくなってしまう。

 (さ、掃除、掃除。)

 部屋の窓を開け、空気を入れ替えた。外は冬の日差しが満ちていて、寝不足気味のトオルには少し眩しかった。





  
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