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官能小説もどき

フルタイムで働きながら官能小説家としてデビューも狙っているかみやなぎです。ひとまずの目標は毎日更新です。

「三姉妹 次女佳美1」

約束の時間までまだ20分以上あったが、佳美は待ちきれずにいつもの場所に向かっていた。心なしか脚が軽い。

 やっと・・・あの人と・・・宮田さんと一緒になれる。

 9年越しの願いがもうすぐ叶う。出会ったときは宮田はもう結婚していた。なぜもっと早く出会えなかったのか。宮田と抱き合う時はいつもそんな言葉を交わしていた。奥さんの目をごまかすために誰か他の男と結婚してくれ、といわれた時は本気で宮田を刺して佳美自身も死のうと思っていたが、必死の懇願に負けてしまい結婚相談所で出会った辰夫と結婚した。

 いずれ妻と別れる時がきたら、君も離婚してくれ。そうしたら夫婦になれる。

 その言葉を信じたつもりはなかったが、いつも心の隅に引っかかっていた。先月、宮田から離婚するかもしれないと聞かされたとき、今の結婚生活になんら未練のない自分に気づいた。

 離婚しなきゃ・・・辰夫君と別れられたら、宮田さんと結婚できる・・・

 
 辰夫に離婚の話をした時は、断られると思った。そうなれば姉の美登里とのことを出すつもりだった。妻の姉との不貞が理由なら辰夫も断らないと考えたからだ。宮田は別れさせ屋に頼めばいいと言ったが、佳美は他人に頼むことに抵抗があった。美登里なら過去に風俗の経験があり、今の幸せな家庭を壊したくない。それに美登里には金が必要だった。援助を引き換えに離婚の理由となる不貞をしてくれと頼んだのだ。
 
 しかしそのことを持ち出すまでもなく辰夫は佳美の申し出を受け入れた。美登里とのことを負い目に感じているのか、他にも理由があるのか・・・気にはなったが今の佳美には宮田と一緒に暮らせることが嬉しく、辰夫が何故簡単に応じたのかは聞かなかった。


 最低なことをしているということはわかっている。それでも・・・それでも佳美は宮田と一緒になりたかったのだ。

 
 待ち合わせの駅前にはもうすでに宮田の姿があった。初めて会ったときからもう7年。それでも長身でがっしりとした体つきは出会った時から変わらず、今も同年代の男性比べて若く感じる。

 夜の駅前は通勤帰りのサラリーマンやOLでごったがえしていた。すぐに傍にいきたい、あの胸に飛び込みたい、と逸る心を抑えつつ、佳美は宮田に駆け寄った。

 宮田は佳美に気づくと黙ったまま背を向け、歩き出した。

 二人で歩いているのを見られるとマズイから・・・

 そう言われて、待ち合わせ場所でお互い目で合図すると、それぞれ他人のように歩き出す。

 今はまだ隣で歩けないけど、宮田さんの離婚が成立すれば・・・もう、こそこそ歩かなくていい、堂々と腕を組んで歩けるんだわ。その日はもうすぐ・・・


 宮田は薄暗い路地に入り、いつものラブホテルに入っていった。いつも彼が先に入り、佳美が少し時間をあけて別々に入る。フロントで待っていた宮田はこの時、初めて佳美の腰を抱き、耳元で囁くのだ。

 「会いたかったよ・・・今日は早かったね」

 腰からお尻にかけて滑るように撫でてくる。ただそれだけで佳美の身体は宮田を受け入れる準備ができるのだ。

 「あ・・・ん、み、やたさんに・・・・早く・・・会い、たくて・・・あん!」

 耳たぶが優しく甘噛みされると、膝がガクガクして立っていられなくなる。まだ部屋にも入っていないのに。

 エレベーターの中でも宮田の執拗な愛撫は続く。ブラウスのボタンが外され、ブラジャー越しに胸を掴まれる。 

 
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