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官能小説もどき

フルタイムで働きながら官能小説家としてデビューも狙っているかみやなぎです。ひとまずの目標は毎日更新です。

「陵辱マンション4 疼き、そして不安」

彼と別れてからもう10年も経っているのに、私の身体はまだあの経験を覚えていました。

 強弱をつけた愛撫。囁く言葉。強烈な絶頂。

 あの時の私は彼の言いなりでした。耳元で囁かれると、身体がしびれ断れなくなってしまうのです。求められるままにいろんなプレイをしました。思い出すと、もう、皮膚の感度があがり、中から滑らかな体液が溢れてきます・・・

 あ・・・もう、こんなに・・・

 そっと下着に手を入れると、布地と性器の間にはヌルヌルとしたものがありました。

 (雛はエッチだなあ。ほら、もうこんなに濡れてるよ。)

 ある時はお互いの部屋で。ある時は夜の公園で。耳たぶを舐めながら、激しく後ろから突くのが達也の好きな体位でした。私はいつも声が出ないように耐えて、そして耐えれば耐えるほど快感が深まっていくのがわかりました。

 (雛の中・・・ぐちょぐちょだね。もっと欲しい?欲しかったら言わないと。)

 部屋でも外でも、彼は私を焦らしました。挿入はしないで私の股に射精して、そのままオナニーを強要させることもありました。

 (ほら、もっと脚開けて。そう、指にからめて・・・ああ、クリちゃんがむけてきたよ。穴も早く入れて欲しそうだね。)

 くちゅ・・・ぬちゃ・・・

 達也の要求はだんだんエスカレートしてきましたが、それでも私は彼のその要求に応えたいとその時は思ってのです。

 (今日はこれ入れたまま、映画にいこう。大丈夫、静かな時はスイッチ入れないから)

 ローターを入れたまま一日過ごしたこともあります。まるでお漏らしをしたように愛液が溢れ、映画館のシートを濡らしてしまったことを思い出しました。

 しかし、その程度の要求はまだ優しいほうでした。彼は彼以外の男性に私が抱かれるところを見たい、と言い出したのです。さすがにそれは即座に断りました。ちょうどその時期に大学入学のため、地元を離れることになり、彼に別れをつげました。付き合っていくことが怖くなってきたのです。

 彼と別れ、あの時のことは思い出さないように、忘れたふりをして過ごしてきました。身体も心もまだ達也を思っていましたが、その気持ちを無理やり押さえ込み今まで過ごしてきたのに・・・

 どうして、今になって・・・

 しかし、もう2人ともあの時のように幼くはありません。お互いに結婚もしています。なにも間違いはないでしょう。おそらく・・・でも、でも・・・

 疼いた身体を慰めるため、指を愛液溢れる中に沈みこませました。頭のなかは達也の愛撫を思い出してしまいます。達也は激しい愛撫もしましたが、触れるか触れないかのタッチで体中を撫でまわすような愛撫もしました。それをされると皮膚感覚が敏感になりすぎて、触られるという期待感だけで逝ってしまいそうになりました。そして、私が我慢できなくなるころに、逞しいペニスを入れてくれたのです。

 ああ・・・達也のが・・欲しい・・・

 そう思いながら、指は敏感なところを撫で上げ、私は軽い絶頂に逝くのでした。


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