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官能小説もどき

フルタイムで働きながら官能小説家としてデビューも狙っているかみやなぎです。ひとまずの目標は毎日更新です。

「初めては先生と」24

何も返事をしない真理子にトオルは笑いながら言った。

 「信じてないなあ?何も思ってないなら、キスしたり胸もんだり、アソコ舐めたりしないよ・・・」

 「・・・そうかなあ・・・」

 「ましてや、セックスしないのに添い寝だけなんて頼むかよ・・・」

 添い寝だけとは言いながら、身体のあちこちをさわられたんだけどなあ~と真理子は思い、くすっと笑ってしまった。けれど今まで最後の一線を越えなかったのは、トオルなりのけじめなのかとも考えていた。


 「ん~、先生、お腹すいた。何か食べる?俺作るよ?あ~でも食器とか箱の中だなあ」

 そういえば引っ越してきたばかりなのだ。まだやらなければならないことが沢山あった。

 「私が作るよ。トオルくん、引っ越しで疲れているでしょ?」

 「あ、やったあ、じゃあオムライス。あ、そうそう親父から先生に渡してくれって言われたモノがあるんだ。」

 トオルは可愛い小さい紙に包まれたモノを渡した。

 「なんだろう?かず・・・お父様、お元気?」

 包みを剥がしながらなんとなしに真理子は聞いてみた。

 「元気だよ。元気すぎて子供ができた。」

 子供?

 「え?誰の?」

 「親父と千恵さんの。びっくり。19?20歳下の弟か妹ができる。予定日12月って言ってたかな。」

 びっくりといいながら、トオルは嬉しそうな笑顔を見せた。真理子は・・・

 ショックかと思ったら、意外にそうでもないことに気がついた。

 そっか・・・奥様と上手くいったんだ・・・良かった。

 「親父、なかなか引退できないぞ。・・・で、何それ?」

 包みの中からでてきたのは、あのボイスレコーダーだった。

 「なんでまたこんなものを・・・真理子先生、欲しいって言ったの?」

 ふふっと笑って真理子は答えた。

 「講義の時とか、割と役に立つのよ。機能がいいのは結構高いし。」

 「へえ~、そうなんだ。たまに借りようかな。」

 たわいも無い会話、いつでも会える安心感がこんなに心地いいんだ・・・嬉しくなって
真理子はトオルに抱きついた。

 「・・・先生・・・ごめんね、いっぱい待たせて」

 優しく頭を撫でられると、真理子は身も心も蕩けてしまいそうだ。

 「今までの先生の初めてはもらえないけど、これからの初めては俺にちょうだい。ね?」

 涙が出そうだ。うん、うんと頷くだけしかできない。

 「じゃあ・・・今日のオムライスは・・・ピーマンは抜きでお願いします。初めてのピーマン抜きオムライス♪」

 トオルが笑う。ピーマン、苦手だったんだ。

 「ダメです。真理子オムライスにピーマンは必須です。」

 え~とか言うトオルの胸で、真理子は呟いた。

 「大好き、トオルくん・・・」

 頭の上で声がした。

 俺も、大好き。真理子先生。


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最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます。
最初はエロだけのつもりが、途中であれもこれもと考えすぎ、最後まで書けるか不安になりましたが
出来栄えはどうであれ、最後まで書けて良かったです。
和明と千恵の絡みも入れたかったのですが、今の私では力不足で無理でした。
また、機会があれば番外編で書いてみようと思ってます。

次回作はリクエストがあった「人妻」ものです。
次は「官能小説の王道」のようなストーリーにしたいです。

あと・・・コメントなどしていただけたら、書く上で大変励みになります。
よろしくお願いします。

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コメント


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楽しく・・・

一気に読ませていただきました♪
とっても良かったです♪

最初は作者様の経験談?だったとか?
その辺りは少し気になりますね(笑)

和明と千恵の絡みは、あえて書かず、子供が出来たという一言で良かったと思います。その方が読者の想像力も働くので。

次回作も楽しみにして読ませていただきます。

けんけん | URL | 2012-10-12(Fri)18:22 [編集]


けんけんさんへ

コメントありがとうございます。
家庭教師の経験はないですね。
もともとエロだけで進めるつもりが、できませんでした(笑)
トオルはある意味、私の理想の男性ですね。

次回はもっと大人のエロを書くつもりなので
また、覗いてくださいね。

かみやなぎあきら | URL | 2012-10-19(Fri)18:00 [編集]