こどもって・・・何?どこへいったの、圭祐さん。
夜の1時になっても圭祐さんは帰ってきませんでした。いろんなことが今日起こりました。
珍しく土曜日に出かけた圭祐さん。
お茶に誘ってくれた久美子さん。
掲示板の張り紙。
管理人とのこと。
なぜか知っていた達也。
どこかへ行ってしまった夫・・・
ぼんやりと暗い窓の外を見ながら、このことをすべて知っているのは達也のような気がしました。なんとなくです。
圭祐さんがいないから・・・寂しいから・・・そんな理由かもしれません。でも、今一人でいるのはつらい・・・
真夜中ですが、私は隣の前田夫婦の家のベルを鳴らしました。
達也に傍にいてほしい・・・でも、今会えばきっと取り返しのつかないことになりそうな気がしました。だから、出てきて欲しくない気持ちもありました。
「・・・はぁ~い・・」
奥から声がして、ドアが開きました。久美子さんでした。
「あ・・・遅くにごめんなさい・・・なんだか、眠れなくって・・・」
久美子さんは私をじっと見ると、
「ちょっと、待ってね」
といって、部屋に入ってしまいました。
レイさんもいたのでしょうか・・・女性の話し声がしばらくしたかと思うと、奥から上着を着た久美子さんと、さっきまで寝ていたようなレイさんが出てきました。
「・・・気をつけて運転しなよ・・・もう、遅いし・・・」
「わかってるって、レイちゃんは心配症なんだから」
久美子さんは玄関で靴を履き、私に
「さ、行こうか」
と言い、手を握りました。
「乗って」
地下の駐車場で赤い車の前に連れて行かれました。
「え・・・?」
どこへ行くというのでしょうか。
「たっちゃんとこに決まってるじゃん」
真夜中の道路にはほとんど車が走っていませんでした。
「たっちゃんってさ・・・素直じゃないよね~」
運転をしながら久美子さんが話します。
「好きなくせに・・・でも、相手は結婚してるから遠慮してるの。アレでもよ?笑っちゃうよね」
懐かしい景色が広がってきました。達也の実家の近くです。何度かお家にお邪魔したことがありました。
「変な小細工して・・・、見守るだけしかできないとか言って・・・」
久美子さんは一体何をはなしているのでしょう。不安げな顔をしていたのでしょうか、久美子さんが慌てて話しました。
「たっちゃんのことよ。不器用で素直に気持ちが言えない人なのよ・・・。もう俺は結婚するつもりないからって、困っていたレイちゃんを助けてくれたの。私と結婚することで。前の奥さんのことは知らないけど、よっぽど結婚に懲りたみたいね・・・」
そうなのか・・・、達也も私と別れてからいろんなことがあったのです。
「でもね・・・今のたっちゃんみると苦しくってね・・・やっぱり好きな人と一緒になって欲しいじゃない?私やレイちゃんの犠牲になることないんだよ」
見覚えのある一軒家の前で車は停まりました。達也の家でした。
「久美子さん・・・ここは・・・」
「たっちゃんはほとんどここで夜を過ごすの。ご両親も私と結婚する前に亡くなったし、今はたっちゃん一人でいるの」
久美子さんは携帯を取り出すと、誰かに電話をしました。
「あ・・・もしもし、わたし。いま家の前にいるの。たっちゃんの欲しいもの、玄関に置いてるから、すぐに取りに来て。・・・あ?何?どうせ明日休みでしょ?文句言うな。代わりに感謝して欲しいぐらいよ、じゃ~ね~」
家の玄関に明かりが灯りました。
「あ、出てくる。皆川さん、早く降りて。私、怒られちゃう!」
え?なに?
急かされるように車を降りると、久美子さんは急発進してもと来た道を行ってしまいました。
その直後、玄関のドアが開き、達也が出てきました。
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久美子さん、好きです♪
夜の1時になっても圭祐さんは帰ってきませんでした。いろんなことが今日起こりました。
珍しく土曜日に出かけた圭祐さん。
お茶に誘ってくれた久美子さん。
掲示板の張り紙。
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なぜか知っていた達也。
どこかへ行ってしまった夫・・・
ぼんやりと暗い窓の外を見ながら、このことをすべて知っているのは達也のような気がしました。なんとなくです。
圭祐さんがいないから・・・寂しいから・・・そんな理由かもしれません。でも、今一人でいるのはつらい・・・
真夜中ですが、私は隣の前田夫婦の家のベルを鳴らしました。
達也に傍にいてほしい・・・でも、今会えばきっと取り返しのつかないことになりそうな気がしました。だから、出てきて欲しくない気持ちもありました。
「・・・はぁ~い・・」
奥から声がして、ドアが開きました。久美子さんでした。
「あ・・・遅くにごめんなさい・・・なんだか、眠れなくって・・・」
久美子さんは私をじっと見ると、
「ちょっと、待ってね」
といって、部屋に入ってしまいました。
レイさんもいたのでしょうか・・・女性の話し声がしばらくしたかと思うと、奥から上着を着た久美子さんと、さっきまで寝ていたようなレイさんが出てきました。
「・・・気をつけて運転しなよ・・・もう、遅いし・・・」
「わかってるって、レイちゃんは心配症なんだから」
久美子さんは玄関で靴を履き、私に
「さ、行こうか」
と言い、手を握りました。
「乗って」
地下の駐車場で赤い車の前に連れて行かれました。
「え・・・?」
どこへ行くというのでしょうか。
「たっちゃんとこに決まってるじゃん」
真夜中の道路にはほとんど車が走っていませんでした。
「たっちゃんってさ・・・素直じゃないよね~」
運転をしながら久美子さんが話します。
「好きなくせに・・・でも、相手は結婚してるから遠慮してるの。アレでもよ?笑っちゃうよね」
懐かしい景色が広がってきました。達也の実家の近くです。何度かお家にお邪魔したことがありました。
「変な小細工して・・・、見守るだけしかできないとか言って・・・」
久美子さんは一体何をはなしているのでしょう。不安げな顔をしていたのでしょうか、久美子さんが慌てて話しました。
「たっちゃんのことよ。不器用で素直に気持ちが言えない人なのよ・・・。もう俺は結婚するつもりないからって、困っていたレイちゃんを助けてくれたの。私と結婚することで。前の奥さんのことは知らないけど、よっぽど結婚に懲りたみたいね・・・」
そうなのか・・・、達也も私と別れてからいろんなことがあったのです。
「でもね・・・今のたっちゃんみると苦しくってね・・・やっぱり好きな人と一緒になって欲しいじゃない?私やレイちゃんの犠牲になることないんだよ」
見覚えのある一軒家の前で車は停まりました。達也の家でした。
「久美子さん・・・ここは・・・」
「たっちゃんはほとんどここで夜を過ごすの。ご両親も私と結婚する前に亡くなったし、今はたっちゃん一人でいるの」
久美子さんは携帯を取り出すと、誰かに電話をしました。
「あ・・・もしもし、わたし。いま家の前にいるの。たっちゃんの欲しいもの、玄関に置いてるから、すぐに取りに来て。・・・あ?何?どうせ明日休みでしょ?文句言うな。代わりに感謝して欲しいぐらいよ、じゃ~ね~」
家の玄関に明かりが灯りました。
「あ、出てくる。皆川さん、早く降りて。私、怒られちゃう!」
え?なに?
急かされるように車を降りると、久美子さんは急発進してもと来た道を行ってしまいました。
その直後、玄関のドアが開き、達也が出てきました。
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